無線LANが遅くなったり繋がらなくなる理由

無線LANは有線LANと違って便利な反面、とにかく不安定になりやすいです。

無線LANが遅くなったり繋がらなくなる理由は様々ありますが、この記事では「遠くのアクセスポイントに接続してしまう原因」について紹介します。

何らかの理由により、近くのアクセスポイントでは無く、遠くのアクセスポイントに接続してしまう場合があります。

この場合、通信速度が遅くなったり無線接続が切れてしまうことがあります。

 

原因① 遠くにあるAPの電波出力が強すぎる。

無線クライアントは電波が強いアクセスポイントに接続しようとします。

アクセスポイントから遠く離れ一定の閾値より受信電波が弱まると、ほかに接続できる強い電波のアクセスポイントに接続しようとします。この動作をローミングと言います。

しかし、アクセスポイントから遠く離れたとしても受信電波が強すぎると、近くのアクセスポイントにうまくローミングせずに、遠くのアクセスポイントにつながったままの状態になります。

この問題を解決するために、一般的な企業向けの無線LANアクセスポイントでは、アクセスポイントから送信される無線電波をアクセスポイント同士が互いに自動で調整しあい、送信出力を強めたり、弱めたりする電波出力自動調性機能が実装されています。

 

原因② APの負荷分散機能や接続制限により近い方のAPに接続出来なくなっている。

企業向けのアクセスポイントには、1台に接続できるデバイスの数を制限したり、ほかのアクセスポイント間で接続台数を分散したりする機能があります。

この機能により、1台のアクセスポイントに多数のクライアントが接続してしまう状況を回避することが可能となります。

しかし、この機能のせいで近くのアクセスポイントに接続出来なくなり、追い出される形で遠くのアクセスポイントに接続してしまっている、なんてこともあります。

そのため、負荷分散機能や接続台数を制限する機能をOFFにすることで問題を解決できることもあり、そもそも使わない方が良いケースもあります。

ベンダーの実装によっては、この様な事態に陥らないようにクライアントからの受信電波強度を考慮したうえで、うまく負荷分散させる機能を持つものもあります。

 

原因③ 何らかの理由(故障や設定ミスなど)により、近い方のAPに接続出来ていない。

これは実際にあった話ですが、アクセスポイントのアンテナが壊れるということもあります。

見た目ではアクセスポイントの電源ステータスは異常なしでも、実際にアンテナが壊れていて全く電波を出していなかったというケースです。

この場合、もちろんそのアクセスポイントには接続できません。結果、遠くのアクセスポイントに接続が偏ってしまっているという事態になります。

他にも、設定ミスなどによりアクセスポイントに接続できていなかった、なんてこともあります。

 

原因④ 無線クライアントの仕様でうまくローミング出来ていない。

RSSI(受信電波強度)が弱まり、ある一定の閾値より低くなると、他のRSSI値の高いアクセスポイントに再接続しようと試みます。

この動作はローミングと呼ばれ、その判断基準はクライアント側の仕様に委ねられます。

つまり、ローミング自体はアクセスポイント側が決めることではありません。

古いパソコンや無線ドライバーがアップデートされていないクライアント環境では、このローミングがうまく動作しない場合があります

いつまで経ってもRSSI値が低いアクセスポイントに繋がったままでローミングが行われずに、通信の遅延が発生してしまっているというケースです。

明かに古いパソコンを使っているような場合はどうしようも無い可能性もありますが、一度ドライバーのアップデートを試してみるのも良いでしょう。

 

原因⑤ 近くのAPと端末の間に遮蔽物があり、受信電波強度が弱まっている。

図面上や無線LANコントローラ上で見る限りでは、クライアントのすぐ近くにアクセスポイントがあり、無線電波も問題なく届くエリアに居ると判断してしまうケースがあります。

しかし、無線電波を遮断する様々な材質によって、本来届くはずの受信電波強度が減衰されてしまい、その結果、遠くのアクセスポイントに繋がってしまっているということも考えられます。

以前は問題はなかったが、レイアウト変更などによってアクセスポイントが死角になってしまった、なんてケースもあります。

無線電波は遮蔽物の材質によって影響度は大きく変わってきます。特に金属製のドアやパーティションなどは注意が必要です。

 

 

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